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  • 観光需要は強くても、金利上昇で取得コストは重くなる|2026年5月 不動産ニュースまとめ

    観光需要は強くても、金利上昇で取得コストは重くなる|2026年5月 不動産ニュースまとめ

    今月の概要

    2026年5月の沖縄不動産市場は、「需要の底堅さは確認される一方で、取得・運営コストの前提がじわりと重くなった月」です。

    沖縄県が5月25日に公表した4月の入域観光客数は90万5,500人となり、4月単月として過去最高を更新しました。
    国内客は過去最多、外国客も空路では増加しており、観光需要そのものは高い水準を維持しています。

    一方で、住宅ローンでは固定型金利の上昇が続き、フラット35の5月金利は現行制度移行後の最高水準を更新しました。
    沖縄県の4月消費者物価指数では、総合が前年同月比+1.6%、生鮮食品を除く総合が+1.9%となり、家賃も+1.2%と上昇しています。
    借入コスト、建築・運営コスト、生活コストが同時に意識されるため、単に「需要が強い」と見るだけでは不十分な局面です。

    開発面では、那覇でサウスゲートホテル沖縄が開業し、S-GATE那覇新都心も5月から順次入居を開始しました。
    さらに古宇利島では2028年開業予定のホテル開発が発表され、那覇都心と観光地の双方で供給の更新が続いています。

    ValueLabとしての今月の整理視点は、「観光・オフィス・住宅の需要は確認できるが、投資判断は金利とコストを織り込んだ収支で見る」という点です。


    期間内ニュース一覧

    💹 市況・需給の変化

    沖縄県の3月新設住宅着工は1,177戸、貸家が732戸

    • 出典:沖縄県 土木建築部住宅課
    • 公開日:✅ 2026-05-26(期間内)
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:沖縄県が住宅着工統計ページを更新し、令和8年3月分の市町村別・構造別・利用関係別データを公表した。県計の新設住宅着工は1,177戸、床面積は90,121㎡。利用関係別では持家135戸、貸家732戸、給与住宅17戸、分譲住宅293戸となり、前年同月の1,155戸から小幅に増加した。貸家は前年同月510戸から大きく増え、分譲住宅は前年同月403戸から減少した。

    ValueLab視点(コメント)

    3月着工は5月に確認できる供給側の最新材料です。
    総戸数は大きく動いていませんが、内訳では貸家が増え分譲が減っており、沖縄の供給が「賃貸寄り」に振れている月として見る必要があります。
    賃貸需要の強さを反映している可能性はありますが、完成時期のずれもあるため、単月ではなく数カ月の推移で確認したい動きです。


    📊 投資環境(利回り・管理・家賃)

    沖縄県4月CPI、家賃が前年同月比+1.2%

    • 出典:沖縄県 企画部統計課
    • 公開日:✅ 2026-05-22(期間内)
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:沖縄県の2026年4月消費者物価指数は、総合指数が115.1(2020年=100)となり、前月比+0.3%、前年同月比+1.6%。生鮮食品を除く総合指数は115.0で、前年同月比+1.9%。前年同月比の上昇要因として食料、住居などが挙げられ、家賃は前年同月比+1.2%だった。

    ValueLab視点(コメント)

    家賃+1.2%は急騰ではありませんが、物価全体の上昇が続く中で賃料にも緩やかな上向き圧力があることを示しています。
    投資家目線では賃料増だけを見るのではなく、管理費・修繕費・借入金利の上昇と合わせて、実質利回りがどの程度残るかを確認する月です。


    🏦 金利・融資環境

    5月の固定型住宅ローン金利、フラット35が最高水準を更新

    • 出典:住宅産業新聞
    • 公開日:✅ 2026-05-15(期間内)
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:2026年5月の固定金利型住宅ローン「フラット35」は、最頻値が2.710%、最高値が5.150%、最低値が2.710%となり、現行制度に移行した2017年10月以降でいずれも最高値を更新した。背景には10年物国債利回りの上昇があり、5月1日時点で2.509%と1997年6月以来の高水準を継続した。

    ValueLab視点(コメント)

    4月は変動金利の適用1%台が焦点でしたが、5月は固定型の上昇がより明確になりました。
    沖縄の不動産取得では、変動・固定のどちらを選ぶかだけでなく、長期保有時の返済上振れをどこまで織り込むかが実務上の判断軸になります。固定金利の上昇は、保守的な資金計画を組む人ほど取得可能額を抑える方向に働く可能性があります。


    🏗️ 開発・再開発・用途変更

    サウスゲートホテル沖縄、とまりんに5月23日開業

    • 出典:Plan・Do・See(PR TIMES)
    • 公開日:✅ 2026-05-11(期間内)
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:Plan・Do・Seeは、那覇市の泊ふ頭旅客ターミナルビル「とまりん」に「サウスゲートホテル沖縄」を2026年5月23日に開業すると発表した。開業前の5月10日時点で予約数は累計30,501室を突破。那覇を起点に街と海を行き来する滞在体験を掲げるホテルとして、泊港周辺の観光・滞在需要を取り込む計画。

    ValueLab視点(コメント)

    とまりんでのホテル開業は、那覇中心部の宿泊供給が「空港・国際通り」だけでなく港湾・離島アクセス側にも広がっていることを示します。
    泊港周辺は離島観光や市街地滞在の接点であり、周辺飲食・商業・短期滞在需要への波及を確認したい動きです。


    S-GATE那覇新都心、5月から順次入居開始

    • 出典:サンケイビル(PR TIMES)
    • 公開日:✅ 2026-05-25(期間内)
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:サンケイビルは、那覇市おもろまちで開発していた「S-GATE那覇新都心」が2026年3月に竣工し、5月より順次入居を開始したと発表した。S-GATEシリーズの沖縄県内第1号物件で、働く人の心身や社会性に配慮したウェルビーイングオフィスとして展開する。

    ValueLab視点(コメント)

    那覇新都心での新規オフィス供給は、住宅・観光だけでなく業務床の更新が続いていることを示す材料です。
    オフィス需要は住宅賃貸と直接同じではありませんが、雇用・通勤・周辺消費を通じてエリアの生活利便性と賃貸需要に間接的な影響を与える可能性があります。


    古宇利島で61室のホテル開発、2028年4月開業予定

    • 出典:R.E.port
    • 公開日:✅ 2026-05-18(期間内)
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:大東建託は、沖縄県今帰仁村の古宇利島でホテル開発事業を開始したと発表した。西松建設、九州電力、コロンビア・ワークスなどが共同出資する特定目的会社を主体とし、客室数61室、延床面積約8,127㎡、平均客室面積約50㎡の低層・分棟型リゾート宿泊施設を計画。2月に着工済みで、開業は2028年4月予定。

    ValueLab視点(コメント)

    古宇利島のホテル開発は、北部・離島性のある観光地で高付加価値型の宿泊供給が続いていることを示します。
    短期的な需給ではなく、2028年以降の観光導線や雇用、周辺土地利用の変化につながる中期材料として見ておきたい案件です。


    ✈️ 外部環境(人口・観光・倒産など)

    2026年4月の沖縄入域観光客90万5,500人、4月として過去最高

    • 出典:沖縄県 文化観光スポーツ部
    • 公開日:✅ 2026-05-25(期間内)
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:沖縄県が発表した2026年4月の入域観光客数は90万5,500人で、前年同月比+2万2,900人、+2.6%。4月としては過去最高となった。国内客は64万5,300人(前年同月比+3.9%)、外国客は26万200人(同-0.6%)。国内客では東京・関西・福岡・名古屋方面が過去最多となり、県は5月もゴールデンウィーク需要や増便・臨時便、クルーズ船寄港により好調推移を見込む。

    ValueLab視点(コメント)

    4月単月で90万人を超えたことは、観光需要が高水準で定着しつつあることを示します。
    ただし外国客は海路減少の影響で小幅減となっており、需要の強さは空路・海路、国内・海外で濃淡があります。
    不動産では、観光地近接エリアと生活住宅地を分けて見る必要があります。


    2026年4月訪日外客数は369万2,200人、単月では2026年最高

    • 出典:日本政府観光局(JNTO)
    • 公開日:✅ 2026-05-20(期間内)
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:JNTOは2026年4月の訪日外客数を369万2,200人と発表した。前年同月比では5.5%減だったが、2026年の単月としては最高となり、2年連続で4月までの累計が1,400万人を超えた。市場多様化や高付加価値旅行者誘致の必要性も示された。

    ValueLab視点(コメント)

    全国の訪日外客数は前年同月比で減少しましたが、沖縄の4月入域観光客は過去最高でした。
    全国インバウンドの伸びだけで沖縄を説明するのではなく、国内線、クルーズ、方面別の入り方を分けて確認することが、宿泊・商業系不動産を見るうえで重要です。


    背景・参照資料


    💹 市況・需給

    西日本レインズ 2026年1〜3月期、沖縄の中古マンション成約㎡単価は前年同期比+4.3%

    • 出典:西日本不動産流通機構
    • 公開日:📅 2026-04(期間外・参照)
    • 使用理由:5月時点で参照できる直近四半期の成約データとして、市況・価格の背景確認に使うため。
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:沖縄県の2026年1〜3月中古マンション成約件数は93件(前年同期比-7.0%)、成約㎡単価は53.0万円(同+4.3%)、成約価格は3,711万円(同+1.5%)。中古戸建は成約件数51件(同-19.2%)、成約価格3,912万円(同-1.7%)。

    🏦 金利

    琉球銀行、2026年4月1日から住宅ローン変動金利の基準金利を見直し

    • 出典:琉球銀行
    • 公開日:📅 2026-02-26(期間外・参照)
    • 使用理由:5月の固定金利上昇と合わせ、沖縄地銀の変動金利前提も4月から変わっている点を補足するため。
    • リンク:[この記事を読む]
    • 要約:琉球銀行は、短期プライムレート改定と市場環境の変化を踏まえ、2026年4月1日から住宅ローン変動金利の基準金利を見直すと発表した。

    今月の市場を読む5つの視点

    📈 不動産の値段と売買量はどう動いたか

    • 3月新設住宅着工は1,177戸で、前年同月1,155戸から小幅増。供給全体は大きく崩れていない(沖縄県 2026-05-26)
    • 西日本レインズの直近四半期では、中古マンション成約㎡単価が前年同期比+4.3%の一方、成約件数は-7.0%。価格は底堅いが件数は減少している(西日本レインズ 2026-04・背景参照)

    💰 不動産投資の採算は変わっているか

    • 沖縄県4月CPIでは家賃が前年同月比+1.2%。賃料には緩やかな上向き圧力がある(沖縄県 2026-05-22)
    • 同時に固定型住宅ローン金利が上昇し、フラット35の最頻値は2.710%。借入コスト上昇により、賃料増だけでは採算改善と判断しにくい(住宅産業新聞 2026-05-15)

    🏦 住宅ローン・金利の環境はどうなっているか

    • 5月のフラット35は最頻値・最高値・最低値が現行制度移行後の最高水準を更新した(住宅産業新聞 2026-05-15)
    • 10年物国債利回りは5月1日に2.509%となり、1997年6月以来の高水準を継続している(住宅産業新聞 2026-05-15)
    • 沖縄地銀でも4月から変動金利の基準金利見直しが始まっており、5月は変動・固定の両方で資金計画の再点検が必要な局面です(琉球銀行 2026-02-26・背景参照)

    🏗️ 新しいビルや再開発はどこで動いているか

    • とまりんにサウスゲートホテル沖縄が5月23日開業し、泊港周辺の宿泊・観光導線が更新された(Plan・Do・See 2026-05-11)
    • S-GATE那覇新都心が5月から順次入居を開始し、那覇新都心で新規オフィス供給が動き始めた(サンケイビル 2026-05-25)
    • 古宇利島では61室の低層・分棟型ホテル開発が発表され、2028年開業予定の中期的な観光供給材料が加わった(R.E.port 2026-05-18)

    ✈️ 沖縄に来る人・住む人は増えているか

    • 2026年4月の沖縄入域観光客数は90万5,500人で、4月として過去最高を更新した(沖縄県 2026-05-25)
    • 国内客は64万5,300人で前年同月比+3.9%、東京・関西・福岡・名古屋方面は過去最多。国内需要が沖縄観光の土台を支えている(沖縄県 2026-05-25)
    • 全国の訪日外客数は前年同月比-5.5%だったが、沖縄の総入域は増加しており、沖縄は国内客・航空路線・クルーズ動向を分けて見る必要がある(JNTO 2026-05-20)

    今月の構造的変化

    1. 観光需要は4月単月90万5,500人と過去最高を更新し、那覇・北部双方でホテル供給の更新が続いている。
      需要の強さは確認できるが、国内客・空路・海路で濃淡がある。
    2. 固定型住宅ローン金利が最高水準を更新し、変動金利も4月以降の基準金利見直しが続くため、取得可能額と投資採算の前提はさらに保守的に見る必要が出ている。
    3. 住宅着工は総数では小幅増だが、貸家増・分譲減という内訳の変化が出ている。
      賃貸需要への供給対応が進む一方、分譲・売買市場では価格と件数のバランスを慎重に確認する局面です。
  • 沖縄県新設住宅着工統計レポート 2026年3月

    沖縄県新設住宅着工統計レポート 2026年3月

    沖縄の住宅着工は回復しているのでしょうか?

    2026年3月の沖縄県新設住宅着工統計では、貸家と全住宅のどちらにも回復の動きが見られました。

    特に注目したいのは、前月レポートで確認ポイントとしていた2つの移動平均です。貸家は500戸台、全住宅は900戸台を回復しました。

    まず結論から。2つの回復ラインを突破しました

    2026年3月の沖縄県の住宅着工は、短期的な供給回復を確認する月になりました。

    前月のレポートで注目していた2指標の結果を先にお伝えします。
    ① 貸家の3か月移動平均:494.3戸から536.0戸へ増加し、500戸台を回復しました。
    直近ピークだった2025年11月の521.3戸も上回っています。
    ② 全住宅の3か月移動平均:851.0戸から914.0戸へ増加し、900戸台を回復しました。
    ただし、1,000戸台まではまだ86.0戸の差があります。

    単月では、貸家着工が732戸、前年同月比+43.5%。全住宅着工は1,177戸、前年同月比+1.9%でした。

    つまり、3月は「貸家が強く戻り、全体も下支えされた月」と見ることができます。

    なぜ貸家の500戸台回復が重要なのでしょうか?

    貸家の着工戸数は、将来の賃貸供給量を読むための先行指標です。
    供給が増えれば、数か月から数年後の空室率や家賃競争に影響します。

    2026年3月の貸家着工は732戸でした。単月として強いだけでなく、3か月移動平均も536.0戸まで戻っています。

    貸家の主要指標

    指標
    対象月 2026-03
    貸家着工戸数 732戸
    総床面積 48,076㎡(戸当たり65.7㎡/戸)
    貸家比率(全住宅比) 62.2%(3か月移動平均57.4%)
    3か月移動平均 536.0戸(前年同期比+53.0%)
    前年同月比 +43.5%

    ではなぜ、500戸台回復が大事なのでしょうか。

    2025年7月の貸家3か月移動平均は305.7戸まで落ち込んでいました。
    そこから2026年3月には536.0戸まで戻り、底値から約75.3%上昇しています。

    これは、賃貸住宅の供給が一時的な停滞局面から抜けつつあることを示しています。
    ただし、単月の大型着工に引っ張られている面もあるため、次月以降も500戸台を維持できるかが焦点です。

    直近12か月の貸家着工戸数

    月ごとの振れが大きいため、単月だけでなく3か月移動平均で見ることが重要です。

    年月 着工戸数 総床面積(㎡) 戸当たり(㎡/戸) 貸家比率 3か月移動平均 前年同期3か月移動平均比
    2025-04 494 28,774 58.2 47.8% 425.7 +22.7%
    2025-05 162 10,473 64.6 39.9% 388.7 -9.3%
    2025-06 302 19,155 63.4 46.9% 319.3 -40.1%
    2025-07 453 23,542 52.0 58.0% 305.7 -45.8%
    2025-08 346 19,012 54.9 42.4% 367.0 -28.5%
    2025-09 639 29,602 46.3 60.6% 479.3 -0.3%
    2025-10 541 29,571 54.7 52.3% 508.7 +17.6%
    2025-11 384 23,340 60.8 43.9% 521.3 +9.8%
    2025-12 607 34,932 57.5 61.4% 510.7 +22.8%
    2026-01 319 15,993 50.1 49.1% 436.7 +22.4%
    2026-02 557 33,094 59.4 60.9% 494.3 +71.8%
    2026-03 732 48,076 65.7 62.2% 536.0 +53.0%

    3か月移動平均は、2026年1月の436.7戸から2か月連続で改善しました。
    貸家比率も単月で62.2%となり、3月は賃貸供給の存在感がかなり強い月です。

    全住宅は900戸台を回復。ただし本格回復はまだ途中です

    全住宅は、貸家だけでなく持家や分譲も含めた市場全体の動きです。
    建設需要の強さを見るには、この指標が欠かせません。

    2026年3月の全住宅着工は1,177戸でした。
    前年同月比は+1.9%と小幅ですが、3か月移動平均は914.0戸まで上がりました。

    全住宅の主要指標

    指標
    対象月 2026-03
    全住宅着工戸数 1,177戸
    総床面積 90,121㎡(戸当たり76.6㎡/戸)
    3か月移動平均 914.0戸(前年同期比+20.2%)
    前年同月比 +1.9%

    つまり、900戸台には戻りましたが、1,000戸台で安定する段階にはまだ届いていません。

    2025年11月の3か月移動平均は988.3戸でした。
    2026年3月の914.0戸は、そこからまだ74.3戸低い水準です。

    直近12か月の全住宅着工動向

    全住宅は2025年9月以降、前年同月比でプラスが続いています。
    回復方向は見えますが、水準の安定にはもう少し確認が必要です。

    年月 全住宅着工 総床面積(㎡) 戸当たり(㎡/戸) 前年同月比 3か月移動平均 前年同期比(3か月移動平均)
    2025-04 1,034 81,155 78.5 +21.4% 931.3 +31.2%
    2025-05 406 35,005 86.2 -49.5% 865.0 +13.1%
    2025-06 644 49,713 77.2 -33.1% 694.7 -20.4%
    2025-07 781 55,397 70.9 -18.2% 610.3 -32.7%
    2025-08 816 57,883 70.9 +9.7% 747.0 -15.8%
    2025-09 1,055 72,227 68.5 +30.2% 884.0 +5.7%
    2025-10 1,035 77,810 75.2 +14.2% 968.7 +18.1%
    2025-11 875 69,883 79.9 +14.2% 988.3 +19.5%
    2025-12 988 74,896 75.8 +15.2% 966.0 +14.5%
    2026-01 650 46,035 70.8 +24.5% 837.7 +17.1%
    2026-02 915 67,629 73.9 +51.2% 851.0 +28.6%
    2026-03 1,177 90,121 76.6 +1.9% 914.0 +20.2%

    3月単月の1,177戸は強い数字です。
    一方で、3か月平均ではまだ1,000戸台に届いていないため、次月も900戸台を維持できるかが大切です。

    長期で見ると、供給過多局面とは違う形です

    短期では回復感があります。では、長期の需給バランスではどうでしょうか。

    2025年の着工/世帯純増倍率は1.1倍でした。
    これは、世帯増加に対して住宅着工がやや上回る程度です。

    過去のピーク局面のような強い供給過多とは違い、長期ではおおむね均衡圏にあります。

    長期年次トレンド

    人口(万人) 世帯数(万) 世帯純増 全住宅着工 うち貸家 総床面積(㎡) 戸当たり(㎡/戸) 着工/世帯純増(倍)
    2007 137.3 50.2 5,972 10,876 7,307 497,955 68.1 1.8
    2008 137.7 50.8 5,666 12,300 7,570 472,570 62.4 2.2
    2009 138.5 51.4 6,133 11,747 8,292 546,683 65.9 1.9
    2010 139.3 52.0 6,324 10,709 7,381 452,286 61.3 1.7
    2011 140.3 52.9 8,924 11,828 7,547 476,517 63.1 1.3
    2012 141.2 53.6 7,257 12,713 8,253 496,611 60.2 1.8
    2013 141.9 54.3 6,812 16,618 10,772 640,892 59.5 2.4
    2014 142.6 55.1 7,541 15,426 10,914 637,717 58.4 2.0
    2015 143.4 56.0 9,699 16,136 10,726 553,986 51.6 1.7
    2016 144.2 57.1 11,067 16,201 11,135 551,688 49.5 1.5
    2017 144.7 58.1 9,939 16,591 11,263 546,466 48.5 1.7
    2018 145.3 59.2 10,667 16,803 11,282 530,020 47.0 1.6
    2019 146.1 60.5 12,528 15,098 9,227 470,078 50.9 1.2
    2020 146.7 61.5 10,083 10,703 5,683 317,123 55.8 1.1
    2021 146.9 62.3 8,455 9,668 4,399 240,276 54.6 1.1
    2022 146.9 63.2 8,919 9,179 3,647 225,547 61.8 1.0
    2023 146.8 64.1 9,266 10,183 4,417 262,924 59.5 1.1
    2024 146.7 65.1 10,027 9,703 5,202 281,336 54.1 1.0
    2025 146.6 66.0 8,645 9,916 4,979 281,134 56.5 1.1

    2013年から2018年にかけては、着工/世帯純増倍率が高い年もありました。
    2025年の1.1倍は、それらの時期と比べると落ち着いた水準です。

    全国比較では、沖縄の特徴がまだ残っています

    沖縄は全国と比べると、貸家比率が高い地域です。
    2025年も沖縄の貸家比率は50.2%、全国は43.9%でした。

    ただし、2025年の貸家指数は沖縄87.6、全国105.9です。
    貸家の回復度合いだけを見ると、沖縄は全国より弱い位置にあります。

    全国比較

    総着工指数(沖縄) 総着工指数(全国) 貸家指数(沖縄) 貸家指数(全国) 貸家比率(沖縄) 貸家比率(全国) 貸家比率前年差(沖縄) 貸家比率前年差(全国)
    2007 101.6 130.1 128.6 102.6 67.2% 29.7% -1.6% -1.4%
    2008 114.9 134.1 133.2 103.8 61.5% 29.1% -5.6% -0.6%
    2009 109.8 96.7 145.9 92.8 70.6% 36.1% +9.0% +7.0%
    2010 100.1 99.7 129.9 99.5 68.9% 37.5% -1.7% +1.4%
    2011 110.5 102.3 132.8 99.6 63.8% 36.6% -5.1% -0.9%
    2012 118.8 108.3 145.2 101.6 64.9% 35.3% +1.1% -1.3%
    2013 155.3 120.2 189.5 115.7 64.8% 36.2% -0.1% +0.9%
    2014 144.1 109.4 192.0 93.0 70.8% 32.0% +5.9% -4.2%
    2015 150.8 111.5 188.7 92.4 66.5% 31.2% -4.3% -0.8%
    2016 151.4 118.6 195.9 95.3 68.7% 30.2% +2.3% -0.9%
    2017 155.0 118.3 198.2 92.7 67.9% 29.5% -0.8% -0.7%
    2018 157.0 115.6 198.5 92.3 67.1% 30.1% -0.7% +0.6%
    2019 141.1 111.0 162.4 94.1 61.1% 31.9% -6.0% +1.8%
    2020 100.0 100.0 100.0 100.0 53.1% 37.6% -8.0% +5.7%
    2021 90.3 105.0 77.4 93.1 45.5% 33.3% -7.6% -4.3%
    2022 85.8 105.4 64.2 112.5 39.7% 40.1% -5.8% +6.8%
    2023 95.1 100.5 77.7 112.1 43.4% 42.0% +3.6% +1.8%
    2024 90.7 97.2 91.5 111.5 53.6% 43.2% +10.2% +1.2%
    2025 92.6 90.8 87.6 105.9 50.2% 43.9% -3.4% +0.7%

    沖縄は貸家比率が全国より高い一方、2025年は前年差で低下しています。全国とは少し違う動きになっています。

    着工密度の比較

    人口1万人当たり(沖縄) 人口1万人当たり(全国) 世帯1万当たり(沖縄) 世帯1万当たり(全国)
    2007 79.2 82.8 216.6 211.4
    2008 89.3 85.6 242.3 215.6
    2009 84.8 61.8 228.6 153.7
    2010 76.9 63.5 205.9 156.8
    2011 84.3 65.3 223.5 159.9
    2012 90.1 69.2 237.0 168.2
    2013 117.1 76.9 305.9 185.6
    2014 108.2 70.1 280.1 167.9
    2015 112.6 71.5 287.9 170.1
    2016 112.4 76.2 283.5 179.5
    2017 114.6 76.1 285.3 177.5
    2018 115.6 74.5 283.8 172.0
    2019 103.3 71.7 249.7 163.8
    2020 72.9 64.9 174.1 146.4
    2021 65.8 68.2 155.1 152.4
    2022 62.5 68.8 145.2 151.6
    2023 69.3 65.9 158.8 143.3
    2024 66.1 64.0 149.0 137.3
    2025 67.6 60.1 150.2 127.3

    世帯1万当たりで見ると、2025年の沖縄は150.2戸、全国は127.3戸です。
    人口・世帯規模に対しては、沖縄の供給密度はまだ高めです。

    この回復は本物でしょうか?

    2026年3月は、貸家も全住宅も前月の注目ラインを超えました。これは前向きな変化です。

    ただし、判断はここで終わりではありません。次月に見るべきポイントは2つあります。

    ① 貸家の3か月移動平均が500戸台を維持できるか
    ② 全住宅の3か月移動平均が900戸台を維持し、1,000戸台との差を縮められるか

    賃貸オーナーにとっては、供給増が競合増につながるかが気になるところです。
    投資家にとっては、回復が実需を伴っているかを見る必要があります。

    次月の数字は、この回復が一過性なのか、沖縄の住宅供給が次の局面に入ったのかを判断する材料になりそうです。

    ※出典:沖縄県土木建築部 建築指導課 住宅着工統計(月次)、国土交通省 建築着工統計調査 住宅着工統計(e-Stat 統計コード: 00600120)